宮古島旅行 その3
3日目は思い切って多良間島まで足を伸ばすことにしました。
多良間島は石垣島と宮古島の間にある小さな島で、フェリーは1日1往復、飛行機は1日2往復。どうやっていくか議論、多良間島の滞在時間は3時間と短いもののホテルから港が近くかつ安価でのんびりできるフェリーでの往復と決めました。
9時平良港発帰りは16時着の予定。
朝8時過ぎ、近くの平良港まで歩いて行き、切符を買います。往復が安い。乗客名簿があり一覧に手書きします。前後は車検証を持った運転手さん。早速乗船。
船内部屋は土足厳禁、入り口で靴を脱ぎます。
フェリーで絨毯敷寝っ転がれるところが土足厳禁なのはよくあるし当たり前だけど、椅子席まで土足厳禁なんて初めて。
乗客は10人ほど。
伊良部大橋の下をくぐります。これは必見。
外洋に出てからは結構うねって揺れるため、少しおとなしくしているうちに到着。
港には何にもなくて、これから集落まで歩くしかないか。迎えに来た車に乗る観光客も。でも我々はノープラン。船を降りるときに歩いてどのくらいかかりますか?30分以上はかかりますよ。そうか、ちょっとあるよね。地図を見て頑張ろうーと歩き出す。えー、なんか遠いかも。着いたことには帰ってこなきゃいけないかも。
そこへマイクロバスが!しかも村に行くって書いてある!
すみませーん!と大きな声をあげて通り過ぎたバスに手を振る。なんと止まってくれて乗せてくれました。先に乗っていた方がお一人。そして村に向かったのですが地図で考えていた方向と違う方へ一周道路をずっと回ります。随分走るなーどこまで行くんだローと思っていたところ、夢パティオという宿らしい設備に止まって先に乗っていたお客様が降車。不安になってこの後どちらに行かれますか?と運転手さんに聞いたところ自転車借りるんだよね?じゃあこれから自転車屋さんに行きましょう。なんて親切!でも帰りの時間はどうなるかしら。何時頃にどこにいけば帰りのバスに乗れますか?レンタル自転車屋さんが送ってくれるように交渉してあげるよ。大丈夫。本当にぃ!!?ちなみに片道400円。
降りたのは水納島はまさきマリンサービス&ゲストハウスはまさき
気さくな感じの女性で、帰りのお送りは二つ返事で請け合ってくださいました。ありがとうございます。そして猫がいっぱい。
その時点で11:38。なんと我々が到着したフェリーの港は前泊港ではなく普天間港なことをその時知ります。衝撃。だって前泊だから歩こうと思ってた。普天間はすごく遠いんです。なんでも真夏の海の状態がいいときしか前泊に入らない、今の時期のようなときは波が強いのとサトウキビ出荷の関係があって普天間なのだと教えていただきました。本当にバスに止まってもらえなかったらどうなったことでしょう。いやはや本当によかった。
一周してるとそれだけで終わるのでといくつかのポイントを教えていただき、帰りの時間も教えていただき、それまでに戻ってこなかったら電話しまくりますよーと明るく行っていただき出発。
まず近くの塩川御嶽に続く数百メートルのフクギ並木
フクギという名前初めて知りました。この木は沖縄で街の歩道も含めてよく見ます。とっても強そうな感じできっと風や砂に強いのでしょう。この村の村木でもあるそうです。周りは畑や牧草地でとっても静か。静謐な場所だということがわかります。我々はこの地の神様がいらっしゃる御嶽に入ることをすべきではないよそ者です。鳥居の外から拝見して次に移ります。
通りすがりの軽トラの方が減速してこちらにこんにちはとあいさつをされていきます。それも何台も。
途中の空き地でヤギがこっちを見てます。風はなく、空は高く、爽やかででも少し暑い。
次は村落を通って反対側へ。。こちらは標高34mで島で一番高いところ。
正確な道はよくわかならいけど遠見台目指して坂のぼってのぼっていけば一番高いとこなんだから着くでしょー。って本当に着きました。
ここの脇には先島諸島火番盛の遠見番所 八重山遠見の跡があります。
鎖国時代の17世紀、ここで海を見張り何かあったらのろしを燃やして隣の島へまたその隣の島へと連絡して通報する仕組みを持っていたとのことで、それってまるでロードオブザリングみたいと思うのは歴史より映画が先に来ちゃう無知さ故ですね。
そして現代の遠見台に登ると・・・これまたすごい。360度見えます。近くの水納島、遠くの石垣・宮古島。島の円周も全部見えちゃうんです。そして貸切。素晴らしいのひとこと。
次は海へ。ふるさと海浜公園。今度は下がってる方に行けばどっかで海に出るでしょー。下って下って本当に海に出ました。
小さな浜で少しゴミもあったりしてむしろ手を入れてない感じがします。
せっかくなので持って来たビーサンに履き替えて。宮古島本当より海の水が冷たい気がします。やっぱり外海で波が強くて船が付かないこともあるくらいだから冷たいのかもしれません。浜にはヤドカリがたくさんたくさん歩いてます。
そろそろ戻らねばいけません。お腹もすいたけどこの島で食べる時間はないし、そもそもこの島で今日食べられるところはみどりや旅館というところでそばのみとも。勧められたAコープに行って、ジューシーとさんぴん茶を購入。フェリーで食べてとっても美味しかったですー。
はまさきに戻る途中で民家の木にバナナが大量になっているのを発見。ほんと南国なんですね。ここは。でもこれは島バナナではなく南国のバナナだと教えてもらいました。
無事はまさきに戻って猫と戯れます。
お腹が大きい子もいます、数ヶ月行方不明になってガリガリになって戻って来た子と紹介された猫もいました。この島には獣医さんが居ないため避妊手術ができずどんどん増えていて嫌いな人もいるので問題になって来ていると少し寂しそうにおっしゃっていました。
お店の軽トラックに乗せてもらって普天間港まで送ってもらいます。その時色々とお話を伺って。島の人口が1200名というけど人に出会わないのでむしろそんなに居るのかって感じ。ちょっと前までこの島は出生率日本一番だった。最近はこれまたどこかの島に抜かれちゃった。この島では役所が建てた2階建ての集合住宅を団地と呼ぶのだけどその団地に子供だけで5人も10人も居ることがある。小学校と中学校がこの島にある。夏は暑すぎて野菜が育たない。水はため池があるから大丈夫なんだど。サトウキビは収穫するまで2年かけたほうが甘いものが取れるのでそうしている。普天間港の近くにサトウキビ工場ができて、去年そこを工事していたときは、多良間バブルで潤った。島外から工事の人がたくさん来ていたのですごく良かったのだけど出来上がった今はまた静かになった。(Webによると2018/11/21に宮古製糖多良間工場が竣工)
牛をたくさん放牧していて黒い牛ということもありまるでアフリカみたいな風景になる。屠殺場がないため、ここでは3歳まで育てて出荷する。セリが毎月行われてフェリーで出荷する。出荷された牛は松坂牛になったりと他のブランドで出るため多良間牛というのは聞かない。そんなこんなで港に到着しました。
帰りは寝っ転がってその辺に置いてある毛布にくるまって熟睡。
楽しい旅でした。忘れたくない忘れないそんな空気。
親切でゆったりしてて知らない人とも人懐っこくはなしができて自分達も通りすがりの自転車乗った観光客とも挨拶したりしてにわかフレンドリーに。
ありがとうございました。